内観療法体験記

2017．春
30代　男性

初めての内観を終えた後、私は強烈な充実感を覚えました。自分がどれだけ両親からお世話をしてもらっていたか、愛されていたかを感じ、それを返していきたいと思いました。

内観の回数を重ねるうちに、その感覚は私の中にゆるやかに溶けて沁み込んでいったように思います。今の自分にとって大切なことは、根底にある家族への感謝と関わって頂いた人への感謝、そして自分を省みることだと思います。

内観を通じて得られたものは、大きく分けて二つあります。

一つは自己肯定感です。不安が強かった私が、自分に自信を持てるようになりました。幸せになるために生きることを素直に目指すことができます。

もう一つは両親への愛情です。私はこれまでの人生で、今ほど両親に愛情を抱き感謝をしたことはありませんでした。

先日、自己中心的な考えにとらわれ心がもやもやしていた時に、内観をしてきたことを思い返し、客観的に自分を見て前向きな気持ちになれたことがありました。一人で行った小さな内観だと思います。

内観には訓練という側面があると思います。これからも身近な存在として、内観と付き合っていきたいと考えています。

＊この体験記につきましては、ご本人の許可を頂いて掲載しております。

この方は、内観にふれ大切なものに気付き、新しい人生の目標に向かって新たな一歩を踏み出されました。