内観療法体験記

2014．夏
30代　女性

新舞子メンタルクリニックの先生方、内観療法と出逢えたことは、私の人生にとって大きなターニングポイントとなりました。それまでの私は父を憎み、周囲を責め、お酒や精神安定剤や食べ物に依存して、自分の問題から逃げてばかりいました。

内観療法が進むにつれ色々な気付きがあり、見えていなかったことが見えてきて、考え方が１８０度変わっていきました。

親に愛されていないと思っていましたが、与えられたたくさんの愛に気付いていなかっただけでした。自分は手のかからない『良い子』だと思っていましたが、本当は自己中心的でわがままで、独りよがりでずるくて汚くて器の小さい人間でした。

たくさんの人を裏切りました。
たくさんの人の愛を跳ね返しました。
たくさんの人を傷付けました。

それでも、そんな私なのに変わらず愛してくれている。内観の度に視野が広がって、自分の未熟さを知る度に自分を包む愛の大きさ深さを感じられるようになりました。

ありがたさと申し訳なさと恥ずかしさ、生かされている喜びなど色々な感情が噴き出し、少しずつ少しずつ曇っていた心が晴れていく感じがしました。

自分の思い込み、勘違い、誤解などもたくさんあって、長い間逃げていた分のツケは膨大で向き合うのに苦労しましたが、皆さんのおかげで途中で投げ出すことなく内観療法を進められ、今日を迎えることができました。

小さなことにも感謝できるようになり、１７年間続いていた摂食障害の症状も出なくなり、普通にご飯が食べられること、薬を飲まずに過ごせること、こうして生きていられることにしみじみ幸せを感じています。

色々なことがありましたが、内観療法で物事のとらえ方、感じ方、生き方、価値観などが変わり心の病気を乗り越えることができたので、たくさんの人たちのおかげ（愛）で生かされてきたこの命を大切にして前向きに生きていこうと思います。

ここからが始まりです。この経験が誰かの笑顔につながっていけるように、自分自身を高め限界を越えていこうと思います。

自分が辛い時に支えてもらった『音楽』で、これから誰かの支えになりたいです。

愛をたっぷりもらったので、そして今ももらっているので、たくさんの人に愛をお返ししたいです。人の心に寄り添って一緒に泣いたり笑ったり、背中を押したり苦しみを和らげたり…音楽でそれができるドラマーになりたいと思っています。

まだまだ未熟で改善するところはたくさんありますが、ひとつひとつしっかりと向き合ってクリアしていこうと思います。

永田先生、高橋さん、スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

＊この体験記につきましては、ご本人の許可を頂いて掲載しております。